例題1: 女声ボーカル曲 (ボーカル、ピアノ、ベース、ドラム)
管理人が知人の依頼で作成した譜面 (Porcelain/Julia Fordham 1989) — 原曲にはギター他色々な楽器の音あり
一応完成した譜面(PDFファイル): https://deradrums.com/wp/wp-content/uploads/2019/12/Porcelain.pdf
譜面再生音源: メロディーあり
簡易カラオケ
概要
- 目的: (知人が) 歌うための伴奏、とくにピアノコード
- パート: 女声、ピアノ(1段)、ベース(ピアノの左手とみてもよい)、ドラムセット、原曲のギターは目立たないので省略
- ピアノ演奏用の場合ドラムは不要だが、ミキサーでドラムの音を消して再生できる、またドラムを印刷しないパート譜がつくれるので、原曲の雰囲気に近づけるために入れた。
- 静かな曲なので、特にドラムの音量を変える必要がある
- 注意: テキストでパート別にmp, mfなどを入れるとその音量になるが、音楽の伝統的な書き方として、mf, mpの間の基準音量を示す記号がない。無印からmfにいって元に戻るとは書けない。
作成手順
- 曲の構成 — 聴き取りメモ
- イントロ、Verse、Chorusなどの順序と小節数
- 繰り返しで短縮できそうな部分がないか
- 歌詞、メロディ、コード進行
- 歌詞は大抵ある
- コード進行、メロディ譜面を探す (この曲まともな譜面がなかった)
- MuseScoreでタイトル等を設定、必要な段を用意、曲のキーで調 (シャープ、フラット数)を決める
- 確認、聴き取り直しながら入力
- メロディー (細かいところはあとで) — まず、イントロとVerse 1, Chorus 1まで
- ベースギター音を入力 (仮にルート音)
- ベースのルート音と既存のコード進行情報を参考にコードを決める
- 後でリードボーカル段だけ印刷する予定があるなら ボーカル段にコードを記入 (ショートカット ctrl-K)
- ピアノ段には音符が入っていないので、コードを書けない。紙にメモ。小節先頭のコードだけなら、全休符に付けられる。
- 少なくともmajor, minor, 7th, major 7th — わからないときは 「/ルート音」で仮記入
- ドラムパターン (フィルインは後回し) の入力
- ピアノ(1段) コード入力 — 理想は弾いてみて確認、MuseScoreの再生でも確認できる
- 管理人はピアノがまともに弾けないので、シンプルなルールで音を埋めた
- できるだけ手の移動が少ないコード展開
- 9th程度は聞き取れるが、それ以外のテンションコードは色々試して確認
- 管理人はピアノがまともに弾けないので、シンプルなルールで音を埋めた
- 1番ができたら曲の最後まで小節を確保して区切り、反復指定、リハーサルマークをつける
- コード進行が同じなら節回しが多少違っても同じものをcopy and paste (後で直す)
- ブリッジ、アウトロ、楽器ソロなどの部分も同様の手順 (メロディ、ベース、ドラム、ピアノ) で埋める
- 細部の修正
- ドラムなどのフィルイン
- 正確なメロディライン、ハーモニー
- その他
- 歌詞の追加 (必要な場合) — これがかなり面倒
- ページ数の調整、強制改行 (改段)
- フルスコアをページめくりなしで読んで演奏するのは無理だから、読みやすさにこだわりすぎない。偶数ページにする、など。
- 演奏用のフォーマット調整はパート譜面PDFを作成する時点で考えればよい
MuseScoreの音源(参考) — あくまで確認用、演奏品質ではない
- おまけ音源: ドラム、ベース 、ピアノはまあまあ、ギターはあまり良くない、特に歪ませたギターの音がない。
- 音色の変更: ミキサーで変更可能
- ボーカルの音色: 歌詞が載らないので本当におまけですが、リードとコーラスの声の音色を変えたほうがリードボーカルが引き立つ場合があります。
- この曲では、ピアノをフワッとしたRhodesの感じ、リードボーカルをバイオリンに変更しました。
簡単ですが、以上