ドラム譜面の特徴とMuseScoreでできること
1. 5線紙上のドラム譜面の特徴
- ドラム譜面の書き方が標準化されていない
- 音部記号 (Clef: ト音、ヘ音記号など) : ヘ音記号 (ヤマハテキスト)、パーカッション記号、なし、の3通り — 意味はわかる
- ハイハットオープン、クローズドリムショットなどの表記
- シンバル、タム
- 見ながら演奏するために
- ページめくりなし (A4 2ページ以内が理想)
- 繰り返し記号を使う (単純繰り返し、小節単位繰り返し、D.C., D.S. to Coda等)
- フィルインが1回目と2回目で違う — 1番、2番カッコ、12と3番カッコなど
- 1ページに12段程度まで詰めて印刷したい
- 4小節や8小節の区切りで段を変える (文書の改行に相当)
- ページめくりなし (A4 2ページ以内が理想)
- (ドラムに限らないが) 途中で拍子やテンポがかわることがある
2. MuseScore3でできること
もともとMuseScoreは、歌やすべての楽器の譜面を書くために開発されてきたものでドラムはあとまわしだった。しかし最近の改良でドラム譜面の記述、再生能力がかなり高くなった。
- 表記
- 音部記号: パーカッション記号、ヘ音記号に変更できるが、「なし」にはできない
- オープンハイハットの表示をxに○に変更 — 曲ごとに設定が可能
- (対策) ドラム譜面用のテンプレートを用意して使う
- タム、シンバルの表記 — 同上 (曲ごとに設定するかテンプレートを作成)
- 複雑な繰り返し
- D.C., D.S., to Codaは問題なし — 2種類以上Segno (セーニョ) 、Coda設定が可能
- D.S. で戻ってからのリピートは普通なしだがありにしたい — 可能
- 1小節繰り返し記号の上に、ここはクラッシュ入れる、とは書けない (1小節まるごと書くか言葉で説明)
- 1番カッコ、2番カッコ等 — 表示は簡単
- 曲中での拍子、テンポの変更 — 簡単、swing (ハネ指定)、straight (ハネなし) を文字で示す。16分ハネも設定可能
- 再生 (確認やカラオケ用) — 頑張れば複雑な繰り返しをそのとおり再生できる
次のレッスンから、簡単な曲を例として、実際に譜面を入力する操作を説明します。基本操作で説明した内容は詳しく説明しないので、基本操作のセクションを読んでから試すことをお薦めします。
以上