練習課題1: リードボーカル(男) + 3声コーラス (女2、男1)
基本操作で入力したJoy To The Worldのメロディを男声の段として、3声コーラスを一緒に書いた合計2段の譜面を作成します。作成済みのJoy To The Worldのファイルを編集します。自分で書いたものがあればそれを利用してください。
管理人が作成したファイル (MuseScore用msczファイル): https://drive.google.com/open?id=15tn3Kg4CcBlN45YGchOXPZMYyyJcl9Aa
完成形 (PDFファイル): deraDrums-Joy_To_The_World-complete
Step01: オクターブ下げて、オクターブ下げト音記号に変更
再生しないで印刷して読むだけの場合はオクターブ下げしなくても構いません。上記のファイルまたは自作のファイルをMuseScoreで開きます。
- 先頭のト音記号をクリックし、パレットの音部記号一覧で下に8が付いたト音記号をダブルクリック
- すべての音符が1オクターブ上に変わる
- パレットが出ないときは、表示メニューで出す。xで消せる
- 移調 (オクターブ下げ)
- すべての小節を選択 (小節を一つ選択し、ctrl-A、macOSはcommand-Aかも)
- ツール、移調、音程で、下、完全8度を選びOK
- 下の図は半音階単位の移調設定ですが、全音階設定の完全8度下でもOKです。
- キーを半音単位で変更するさいは当然、半音階単位で変更します。
移調設定画面
移調後の譜面
Step02: コーラス段の追加 (これもオクターブ下げト音記号にします)
- メニュー「編集」-> 楽器 –> ボーカル –> テナー を追加して、OK (下に8がつくト音記号の段ができる)
- 表示パート名の変更
- ボーカルの表示を右クリック、下から2番目のプロパティ
- 下の大きい記入欄左をリード・ボーカル (またはLead Vocal)、パート名は変更しなくてよい
- 右は短縮時の表示用で、例えばL
- 同様にテナーの表示をコーラス(Chorus)とCに変更
楽器表示名の変更画面
Step03: コーラスパートの音符入力準備
簡単のためにコーラスパートはリードボーカルと同じ歌詞で各音符の長さを同じとします。リードボーカルをコピーして、音程を変更し、各音に和音2つを追加すればコーラスパートの出来上がりです。
- リードボーカルパートの全小節を選択 — 最初の小節を選択してShift押しながら、右カーソル(矢印)キーで最後まで選択
- コピー (ctrl-C)
- コーラス段の最初の小節に貼り付け (ctrl-V)
- (注) Step04の後でコード名入れると、コード名もコーラス段にコピーされる。その場合、Deleteで消せば良い。
Step04: コード名入力 (コード名を参考にコーラスパートを作る)
これはコード名を参考にしてコーラスパートを追加するための作業です。入れるべきコーラスパートがわかっている場合は、スキップして構いません。
- リードボーカル段でコードの変わり目の音符を選択
- メニューの「追加」、「テキスト」、「コード記号」(ショートカット ctrl-K) にコードを文字として記入
- コード名を書いてもコードの音は出ません
- 休符の上にもつけられます
- 小節ごとに繰り返す。同じコードが続くときは省略可
リードボーカルパートをコーラス段にコピーしてからリードボーカル段にコード名を入力した後の譜面 (コード進行は一例)
Step05: コーラスパートの入力
3声分を入れますが、順番は自由です。1つは、コピーしたリードボーカルの音程変更 (上下カーソルキー) で済みます。入れる音は音楽理論とセンスにおまかせします。
- 最低音パート (コードのルート音、若干移動) — Nで入力モードに切り替えて、すでにある音符に追加
- 下から2つめ — リードボーカル音の下で各コードの構成音を中心にリードボーカルに合わせて上下
- 上 — リードボーカルの音程を上カーソルで移動、3度上あたりで各コードの構成音を中心に (7th追加なども可)
- 再生して音を確認しながら修正する
- メニュー「表示」-> 「ミキサー」でコーラス音量を下げる
- 必要に応じてテンポを下げてゆっくり聞く
- (注) 赤で表示される音符は、アマチュアテナーの音域外の音です。PDF出力、印刷出力では赤は出ないので安心してください。
実はここが重要かつ時間をかけるべき作業ですが、譜面作成練習では、どこかで拾った譜面の内容をつかえばよいでしょう。
一応完成形(未フォーマット): https://deradrums.com/wp/wp-content/uploads/2019/12/deraDrums-Joy_To_The_World-2.pdf
実はこのレッスンの例 (PDF、スクリーンショット) は見やすいように4小節単位で改段 (文書の改行にあたる) したものでした。見やすくする作業、ブレス記号の追加、ページ数の調整などの仕上げは次のレッスンで説明します。
以上