XVive U4 ワイヤレス インイヤーモニター送信機用 DIY変換ケーブル (ステレオミニ –> XLRモノラル)
0. このケーブルが必要な理由
XVive U4送信機の入力はモノラルなので、スマートフォン等のステレオヘッドフォン端子 (ジャック) には接続できません。ステレオ出力をアナログに変換 (合成) する必要があります。
マニュアルからの引用図 (図中のモノラルフォーン<–> XLR変換アダプタは製品に添付)
ヘッドフォン出力にもつなげると便利だが、ケーブルがない
商品を探しましたがなさそうです。そこで変換ケーブルを自作しました。はんだ付け経験があるかたは試してください。材料費は400円から1,000円。誰かが作って売ってくれるとうれしいですね。
- XVive U4のマニュアル(販売元、英語)
- 日本語のマニュアル (国内販売はPearl楽器) はオンラインで見当たらず (製品に同梱されています)
1. 道具 (材料費には含まず)
- ハンダごて (20W以下、電子回路用)、ハンダ
- 色々セットで2,000円くらい (いまどき買うなら温度調節付き)
- 簡単なテスターがついているセットもあるようです (3,000円) — この作業にはテスターは不要
- ニッパー、ラジオペンチ、ワイヤストリッパー、ピンセット等
- ハンダごてセットに含まれているかも
- ワイヤストリッパーがない場合はカッターナイフで被覆を剥く (力加減が重要)
- 固定用器具
- 例えば小型万力 (バイス) 800円から
2. 部品
- XLRコネクタ (オス) 1個 (120から450円)
- ワイヤレスイヤーモニターの (transmitter) 送信機側 XLR端子はメス
- ステレオミニケーブル (オス <–> オス、0.5mで十分、200円から)
- 適当な長さに切断して使うので、XLRコネクタをもう一つ買えばDIYケーブルが2本つくれます
- コネクタとケーブルを単品で買ってハンダづけするより安く手間も少ない
- 100Ω程度の小さな抵抗 2個 — (50円 x 2。通販は10個以上が最小単位)
- パーツ屋で2個買うほうが安いが電車交通費含めると10個通販 (メール便) の勝ち
- 絶縁・固定用接着剤 (セメダインスーパーX等など弾性があるもの)、テープ
- 材料費には含まない。ホームセンター、100円ショップで買えるでしょう。
- 接着剤のほとんどは、乾いたら電気的に絶縁体になります。
3. 回路図
- XVive U2 Transmitterの入力インピーダンス: 47kΩ
- ヘッドフォンのインピーダンス: 6から600Ω
- 抵抗値: 100Ω、1kΩ などなんでもよい (同じのを2つ)
4. 結線図
5. 抵抗の取り付け
- コネクタの根本側をケーブルに通してから抵抗の根本近くに線をハンダ付け
- 線の被覆をきれいに剥く作業がはじめての人にはやや難しい
- 抵抗を逆向きにつける: コネクタ内で赤と白の線を折り曲げて、2本の抵抗のリード線をXLRの2番端子に接続するため
- ハンダ付けの後、余分の抵抗のリード線を切り取る: XLR 1と3の接続に利用するため
- 絶縁のために抵抗と赤、白の線のハンダ付け箇所に接着剤をつける (下の写真)
- 接着剤が乾くまで暖かい部屋で数時間以上放置 (弾性がある速乾性接着剤ならすぐ)
接着剤がおおむね乾くまで温かい部屋で数時間以上放置する
6. XLRコネクタにハンダ付け — コネクタ側をバイス等で固定
久し振りのハンダ付け作業で、美しい仕上がりにならなかったところが愛嬌です。
- 1と3を切り取った余りの抵抗のリード線でつなぐ
- 1にアース線をハンダ付け
- 3にハンダ付け、でもよい
- 2に2つの抵抗の先をハンダ付け
- 抵抗のリードは短めにカット
- 抵抗とケーブルをビニールテープ等で巻いて固定
- 接着剤で絶縁してあるが、念のために赤白線がくっつかないように)
- コネクタを閉じて (ネジを締めて) 完成
完成
アダプタをつければ、標準サイズTRSステレオフォーン端子にも接続できます。
以上