2. ワイヤレスモニター (川井先生のビデオ)
ギターやマイクのワイヤレス製品などを販売する会社の新製品 (2019年12月) です。Bluetoothのワイヤレスイヤフォンシステムは、生演奏時のモニターとしては遅れ (latency) が大きいので役にたちません。
ワイヤレスモニターの接続スタイル
PAミキサー等 (モノラルのAUX Out またはEffect Send) に接続
- IEMは例えば、Shure SE215 (1.2万円程度)
- Transmitter (送信機) の入力感度は2段切り替え
- Aux: 高感度、Line: 低感度 — 歪む場合はLineに
- Receiver (受信機) の音量ボリュームで適正音量に調整
- 6チャネル
- 1-4は同社のギターワイヤレスやマイクワイヤレスでも使用
- 他のワイヤレスと違うチャネルに設定
注意: 他の機器のステレオヘッドフォン (イヤフォン) 出力端子に接続するときは、左と右の信号をミックスする回路が必要
抵抗は100Ω程度、回路込みの接続ケーブルは適当な製品がなければ、自作しましょう。LとRを直結でも音は出ると思いますが、プレーヤー側が故障する可能性があります。
ワイヤレスイヤーモニター使用のメリット
- ドラマー — 前提: 音漏れが少ないIEM (In Ear Monitor) を使用
- 他の楽器の音、ボーカルがよく聞こえる
- ドラマー横のモニタースピーカーで大音量だすより演奏しやすい
- ドラム生音に負けない大きい音を出さなくてよい (ドラマーの耳保護)
- ドラムのマイクとハウリングの心配がない (PAオペレータさんへのメリット)
- (ドラマーが) 歌いやすい: 自分の声がよく聞こえ、ハウリングの心配がない
背景
- 設備が整った会場では、ボーカリストはステレオのワイヤレスモニターシステムを装着 (かなり高価)
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- 他の楽器演奏者にも最近はワイヤレス化が進んでいる
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- この製品はなんといってもアマチュアでも買える価格 (ギター用より高いが)
- 音はモノラル (ちょっと残念)
- ギターワイヤレスシステムと同様にlatency (遅れ) が小さい (数ミリ秒以下)
- 送信機1台に受信機多数接続可能
- PAミキサーのAUXモニター出力 (家庭用機器のライン出力より大きい)に接続可能
- 切り替えスイッチでライン出力にも対応
PAミキサーが遠くて電波が届かない場合は、ステージにあるAUX出力やパワードモニターのスルー出力に繋げばなんとかなると思います。会場のPAオペレーターと相談しましょう。
注意: 送信機をミキサーのステレオヘッドフォンジャックに差し込むと右出力がショートするのでミキサーが故障することがあります。必ず、PAオペレータに確認の上、モノラル出力に差し込みましょう。
以上